私は、個人営業への転換も含め、全部で5回の転職(転社)を経験した。その中に、当時はあまりなかった「出戻り」を1回含んでいる。また、一度外資系会社に勤めた後、別の会社勤務をはさんで元の外資系での上司の転社に伴って私もそこに移った経緯がある。
遠い過去になった今、冷静に振り返ると、面白いことに気付いた。
転職はラダー型に行うと面白いということだ。「出戻り」や「人脈にぶら下がって動く」ことで、結局「くっついたり」「離れたり」を繰り返すということだ。
なぜそういう「不見識な」ことがいいかというと、下記のようなメリット/ディメリットがあると分析できるからだ。
メリット: 人間関係を効率よく活用できる/ 「出戻り」は、会社の社風、風土、掟、雰囲気、人間関係など、すでに分かっている。それらを踏まえて、すぐにエンジン全開になれる
ディメリット: 尻軽に思われる/ 本当の信頼感を持ってもらえない可能性が高い/ お調子者とみられる/ 過去の退社の経緯にもよる
よく考えると、ディメリットは感覚的・情緒的なことが多く、メリットは仕事に直接関係する合理的な内容である。自分が、仕事師として成果を出すには、どちらが効くかということだ。
私は、自分の歩んだ過去を正当化する意識も多少あるかもしれない。しかし経験上、メリットの方を大きくすることは可能だと考える。
複数の会社を行ったり来たりする「ラダー型」だ。ただその場合、自分の専門領域は守る意識が必要条件になる。