読書感想から(2/3)
2)本書概要
「人生の地獄の乗り越え方」<ムネオを救った30の言葉>(宝島社 2020/1/9 ¥1.300+税)の章構成が、1章で「情」10項、2章が「愛」で10項、3章が「信」で10項。全体の書籍の体裁、バランスは意識しているようだ。ページ数もバランスはいい。こういうことは、意識的にやらないと、自然に整うものではない。
自分をさらけ出し、受けた苦難を通して、それを克服できたことをまとめようとしている。政治家が、自分の宣伝にするための匂いが満載という感じもする。ただ、彼が、あからさまな表現で自己主張する根源は、それなりに滲み出している。嘘っぽい話や、極端な誇張等は感じ取れない。

GNN:義理・人情・浪花節」を田中角栄と自分の共通資質として、自慢げに書いている。
表面的な人との関りで、効果的なことであることは、ニュアンスとしては共感する。特に日本人という意識をする局面では効果的である。
しかし、それを表立って、振りかざすことは、多少のインテリジェンスを自覚する人間には、面はゆいと思う。ある種の、露骨な自己陶酔型の感覚をまき散らされる感じがする。

以下、登場する主な人との関りを、記述内容から、私流に勝手に分類すると以下の通り。著者が私と同世代であるので、すでに過去の人も混じる。(敬称等略)
〇支える人:松山千春、佐藤優、妻と家族
〇育ての親:母、中川一郎
〇お世話になった人:野中広務
〇信頼する人:八角、プーチン、小渕恵三、竹下登、金丸信、ムルアカ秘書、テリー伊藤
〇政敵:中川昭一、中川貞子・一郎夫人
(以下、次回に続く)