私が大分昔考えた、水力発電のためのダムについて、ダムの理論として説明する。ストックとフローを説明しようとした話である。そして、人間関係資産もストックであることにつなげている。
1)ダムの仕組み: 山岳地系と水資源に恵まれた日本では、昔から水力発電が盛んであった。水力発電のためにダムを設置し、川や谷川の水をせき止め貯水する。蓄えた水が位置のエネルギーを増やし、まさにストックとなる。そして蓄積し位置エネルギーを高めた水を、高低差を利用して川下に設置した水力発電機の水車に流し込み発電する。
なかには、電力需要の少ない夜にいったん放流した下流の水をポンプでダムにくみ上げ、再度ストック化して再活用する揚水ダム、揚水発電といった工夫もされてきた。
2)たゆまぬ蓄積努力: ダムの水を蓄えるのは、昼夜を問わず枝分かれした谷川の水を溜め込むことである。まさに我々のたゆまぬ努力の積み重ねに似ている。人間関係資産についてもこの溜め込むことが重要である。日頃から人間関係資産を増やすことを意識し、そのために必要な努力や行動を積み重ねることこそ大切なことなのだ。蓄積することは、積分することである。
3)力の発揮はドッとやる: 蓄えたダムの水を、高低差を利用して放出するが、高速で多量な水量であるほど、回る水車の勢いは大きく発電量は大きくなる。人間関係資産についても、このことを意識したほうが、より効果的な資産活用になる。使うときは思い切って使う。力の発揮は、微分値を大きくすることがより有効な結果を引き出すのだ。
4)まとめ: ダムの理論と大きく構えた割には、かなり分かりきった基本的なことしか言っていない。しかし、資産も人間関係資産もこの基本的なことがそのまま当てはまるので、そのことを日頃から意識して取り組むことが、将来大きな結果を得るために極めて重要なことに違いない。もっとも、最近ではダムの斜面に太陽光パネルを敷き詰めて、メガソーラーを作り出すといった用途も開発されてきているようだ。新しいエネルギーの開発に、昔作ったダムが新たに活用されることは、とてもすばらしい。
下記資料は、私が作成した、あるプリゼン資料からの抜粋である。