2020/4/18 現在、日本中に緊急事態宣言が出され、土曜日の今日は大雨、強風も激しい。外出を控えろという意味では、悪くない天候かも知れない。

世界中が、思わぬ事態でパニックに陥っている今、このコロナウイルス感染と、私がテーマにしている人間関係のことを考えてみたい。これが、大いに関係ありそうだ。

コロナウイルス感染は、人との接触がなければ基本的には起こらない。もちろん、時間差で感染者の触ったものに、別の人が触った場合など、直接的な人間間の接触や至近距離関係がなくても、起こりえるだろうが、その可能性は低いと考えて差し支えなさそうだ。時間差攻撃の場合だ。
人間関係の中心は、こういうウイルス感染のような物理的関係行為も重要な成立のための方法の一つにはなる。ただ、人間関係の場合は、直接的(物理的)な関係性だけでなく、通信手段や高次元(相手の吟味など)の関係性が中心になる。コロナと違って、スキキライなどの自由度も関係性確立の中に入ってくる。

一方で、言われている「六次の隔たり」のように、関係性を俯瞰する視点でながめると、両者は同じ様相を持っている。六次の隔たりとは、知り合いを順に6回辿ると、米国のトランプ大統領にたどり着く、という奴だ。これは、一人の人が、ダブりのない人を44人知っているとすると、知り合いを順に辿ると、44の6乗の人数に行きつくことになる。約世界の人口の総数に近くなるということだ。暇な人は、44の6乗がいくつになるか計算してみるといい。この種のこと(44の6乗の計算)も、Googleの検索機能で、簡単に計算できることは、最近知った。それはそれで、便利な時代になったものだ。
この視点では、コロナウイルス感染と人間関係の広がりは、まったく同じように考えられる。爆発的な関係性の増加になるわけだ。緊急事態宣言で爆発を抑えたいということの裏には、そういう爆発現象がある。現在、どう考えても、遅きに失している日本政府の緊急事態宣言ではあるが、早期対策が絶対的に必要な理由である。

一方、「ああ、その人知っている!」ということは、我々の生活の中でよく出てくることである。「友達の友達は、みな友達だ!」というのも、その延長上にある。
人間関係を正しく築き、大きな人間関係資産を実現化するためのヒントは、丸見え状態だ。この爆発現象をうまく使えば、一挙に大きくなる。
人間関係資産論でいう、人間関係資産は、関係する人の持つ人間関係資産そのものも、自分の資産として活用することもできると強調している。困ったときに、友人の知合いの専門家を紹介してもらうような場合だ。

最後は、人間関係資産論になってしまった。ただ、この関係性の爆発現象は、いったんコントロールできなくなるとどうしようもなくなる。しかし、分かったうえで、つまり、コントロールできる範囲の中で活用できる、有益なヒントがありそうだというヒントを与えてくれる。(井野)